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2023.04.07
Aude sapere - オルガノンの題字について(2)
ハーネマンと同時代の哲学者、イマヌエル・カント(Immanuel Kant、1724 - 1804)の(もしかしたら一番)有名な論文の中にも、肝心なところで「Sapere aude」というアピールが出てきます。ハーネマン本人はおそらく、カントのこの論文を暗に示すため、「Aude sapere」という題辞をオルガノンに付したと思われます。同時代の読者だけではなく、ヨーロッパの思想史を少しでも知ってい
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2023.03.20
Aude sapere - オルガノンの題字について(1)
ラテン語の「Aude sapere」を日本語に訳すと、「賢明になる勇気を出しなさい」のような意味になります。何があって、何のために、ハーネマンがこの題辞を選んだのか、もう少し探っていきましょう。
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2023.02.27
2023年6月の穂高リトリートセミナーの参加者を募集
2022年のリビング・ホメオパシーの勉強会の主題はレパートリーの使い方 の基礎でした。今年の大きなテーマは「ケース・テーキング(セッション、診察、患者との話)の基礎」です。ハーネマン自身、ケース・テーキングは治療のための「一番難しい仕事」と考えており、オルガノンのうち20章以上に亘って、その基本的なルールを説明しています。
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2022.03.21
戦いか共生か?生命の仕組みと免疫系について。
1958年、中国で毛沢東は「大躍進政策」の一環として「四害駆除運動」を宣言し、四害のひとつとしてスズメの駆除を命令しました。畑の穀物を食べるスズメがいなくなれば、食料の収穫が増えるという目論見です。果たしてスズメの駆除運動は成功しました。その具体的方法についてはウィキペディアの「四害駆除運動」を参照してください(ウェブ)。スズメがいなくなった結果、(穀物と共に)その餌である害虫が激増しました。そし
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2023.01.26
人間はどうして病気になるのか?(3)
ハーネマンが病気の原因について語る。(その3)間違った治療や薬害も、病気の原因になり得ます。医療がもたらす新たな不調と病気は、最近の言葉では「医原病」(iatrogenic disease)と呼ばれています。ハーネマンは、病気の原因について細かく説明している革新的な論文「経験の医術」のなかでは、これにあまり触れませんでした。が、その後1833年に出版された『医術のオルガノン』の第五版以後で、アロパ
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2016.01.22
ヘルシーフードブームと健康食主義を超えて。
健全な食生活というのは?(その1)「医食同源」が指し示すように、健康を維持したり、病気を治す上で、食はとても大事な要因です。治療中の患者には、必要に応じて、はっきりしたアドバイスやNGを出します。もちろん、こういう医療的な食生活の相談は、あくまでもケースバイケースで個人的に行うべき話です。
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