Blog

2017.09.11

柔道整復学校協会の第59回教員研修会での公演

ドイツにおける代替医療の基盤:ハイルプラクティカについて

今年の2月、突然、岡山にある朝日医療大学校の渡邊綱一先生から連絡がありました。ドイツの総領事館の紹介で僕のことを知り、今年の8月に岡山で行われる、柔道整復師の第59回教員研修会で、ドイツに於ける代替医療の現状について、講演してほしいと頼まれまたのです。

現在、主に接骨院で行なわれている柔道整復術。その起源は戦国時代に遡り、日本の伝統医療の一つなのだとわかりました。そして大変興味深いことに、柔道整復師の治療は、国に医業として認められており、保険の効く、数少ない伝統医療の一つだということを、僕も初めて知りました。ドイツでホメオパシー医療を行う、ハイルプラクティカに似たところがあります。

hp-homeo okayama IMG_4291
そういうわけで、8月の中旬に岡山に伺い、朝日医療大学校の真新しいの校舎で、ドイツの代替医療の軸である、ハイルプラクティカ制度について講演しました。ハイルプラクティカの由来、法的枠組み、免許医との違い、ハイルプラクティカ医業許可をもらうための試験の内容、そしてハイルプラクティカの現状と医療システムにおける意義と社会的通用性を、400人余りの柔道整復の先生たちにお話させていただきました。

hp-homeo okayama IMG_3303

講演後のミーティングでは、主に日本とドイツの医療システムの相違点がテーマになりました。日本の教育機関で、ハイルプラクティカが話されたのは、これが初めての機会だっただろうと思います。5年前にはそういうことがありうると想像してませんでした。やっぱり島国日本でも時代の変化を感じます。

明治時代に日本がドイツから近代医学を学んだように、現代のドイツの医療システムの多様性が、日本の開かれた未来の医療を刺激することを願って止みません。