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ホメオパシーを積極的に利用する人なら、日常生活で生じる傷や怪我(切り傷、削り傷、打撲、化膿、出血、火傷など)に対する、レメディーの即効性を良くご存知のことと思います。しかし大抵の場合は、救急医学におけるホメオパシーの使用について話すと、「救急手当にも効くんですか?」とびっくりされます。近代アロパシー医学と違い、ホメオパシーは診察や治療に高価で高性能な機械を使わないからでしょうか。ホメオパシーの得意分野というと、どちらかと言えば「時間をかけて治さなければならない基礎的な体調」や「生き方の改善を必要とする慢性病、難病」「こころの病」という印象になりがちです。話し合いによるセッションを通じて、必要なレメディーを処方するイメージが定着しているために、セッションが不可能な救急現場でもホメオパシーが有効だとは、想像がつかないのでしょう。実際、日本の医療システムの中では、未だ病院の治療と平行してホメオパシーを使う例が殆どないため、ホメオパシーの臨床的な役割と実績はあまり知られていません。けれども、ドイツや他国の臨床例を見ても、これはホメオパシーの偏ったイメージです。そこで今回は、近代先端医学の正

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ホメオパシーは医学ですか、それともカウンセリングですか」という質問を日本ではよく受けます。ホメオパスは患者の調子を把握するため、病院とは違い、検査機器を使わずセッションで患者の話を聞きながら、診療を進めます。そのためか、ホメオパシーに不慣れな日本では、ホメオパシーは「医学というよりカウンセリング的なセラピー」、言い換えれば「主にこころの病を得意とする治療法」という印象になりやすいのです。医学なのか。カウンセリングなのか。この質問に答える前に、ちょっと哲学のお話をしましょう。個人の「こころ」をテーマにするカウンセリングと、人間の「身体」を処置する医学とは、別のものだという考え方は、こころ(精神)と身体(物体、物質)をきちんと分けることができるというものの見方を前提しています。哲学的に言えば、こころ(精神)と身体(物体)の二元論的な発想に由来するものです。この考え方を初めて明確に確立したのは、およそ400年前の哲学者、レネ・デカルト(Rene Descartes, 1596-1650)です。そして、この「こころ」と「身体」を分裂する考え方によって、存在しているあらゆるものを(何の気

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