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2022年の穂高リトリートセミナー ・参加者の体験談
2021年からホメオパシーを勉強し始め、先日2022年のLiving Homeopathy リトリートセミナーに参加しました。今年のセミナーもとても素晴らしい経験となりました。
私は普段、内科の医師として働いています。医師として働き始めた研修医の頃よく考えていたことがあります。西洋医学ではその症状に対して薬を処方したり、外科的な処置をします。患者さんがその薬に反応し治療がうまくいけば治ったと実感するでしょう。しかし薬には少なからず副作用があり、副作用の症状が前面に出る場合もあります。また外科的な処置は麻酔を使用したり、体にメスを入れることで侵襲的になり体力を奪われます。私が西洋医学の現場で感じたことは、薬は補助的な助けであり、治ろうとする力はその人の生命力であるということでした。時には、生命力の灯火が治療のために消えてしまう場面も見てきました。
2014年にエルマーさんのホメオパシー治療に出会いました。交通事故で大腿骨頸部骨折を負い、自分自身の骨が合併症に陥らないか不安な時にレメディを処方して頂きました。西洋医学の現場に立つ者として、あの時受けた安心感は今でも忘れることができません。その後骨折も完全に治癒し合併症も出ることなく、その2年後には子供も出産できました(その際もレメディにお世話になりました)。世の中がコロナ禍に入った翌年の2021年にLiving Homeopathyのお知らせを頂き、何かに導かれるようにリトリートセミナーに参加しました。
リトリートセミナーの学び場である穂高養生園は自然の力が満ち溢れ、そこで過ごしているだけで地球のエネルギーを感じることができます。昨年は初めての仲間たちと一緒で緊張しましたが、今年はメンバーと1年間一緒に勉強してきた安心感もあり、とてもリラックスして勉強ができました。出されるお食事も体に優しく、自分の体が整っていくのがわかります。普段、お風呂に入ることが億劫な私ですが、養生園のお風呂は気持ちがよく毎日檜風呂を楽しみました。
病気って何なんだろう。確かに医学部の勉強では病気やその治療に対してたくさんの知識を教えられますが、健康な体を維持するための具体的な知識は教えられていません。人が健やかに過ごすためにはどうしたらいいか。予防医学の分野とはまた違う気もします。ホメオパシーの学びの中で、病気とはその人の体のバランスが崩れた時に現れる、と教えて頂き、今まで診てきた患者さんがどうして病気になっていたのかが鮮明に見えるようになってきました。私が専攻するリウマチ・膠原病という分野は免疫が関係しているため、より体のバランスが崩れた時に症状として現れやすい。その体のバランスが崩れている原因を取り除いたり回避できるのなら、西洋医学の薬がなくてもある程度リカバーできるのではないか。そしてレメディはその患者さんの生命力に刺激を与え、より治癒に近づいていく。自分が研修医の時に無力感しか感じられなかった現場が、ホメオパシーを勉強してから希望に満ち溢れていると今では切に思います。
日々の暮らしの中にも、医療の現場にも、もっとホメオパシーが広まり、いつか日本の医療現場でも普通にレメディを処方できることを願います。
佐藤ちえり
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