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ホメオパシーと感染病
「風邪を引いたみたいです。」冬が近づくと、風邪で連絡をくださるクライアントが増えます。何があって風邪を引いたかと聞くと、だいたい次のようの答えが来ます。「家内が二日前から風邪を引いていて、それが移りました。」「学校で熱っぽい風邪が流行っているので、それが移っちゃった。」「一昨日すごく混んでいる電車で、咳を込む人がたくさんいて、ここでもらったと思う。」 何かが悪くなった時、先ずはじめに、人がその原因を自分と関係のないところに見いだそうとするのは、東西問わず万国共通のようです。悪いものはいつも外から来る。自分の不幸の原因は向こうにあります。この考え方の延長線で、強い風邪を引いた人は、まるで悪者のように周囲から避けられるのです。「近づかないで下さい。」「治るまで保育園を休ませて下さい。」もしくは本人自ら、あまり人の前に出ないようにしたり、大きなマスクを付けるようにします。

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ホメオパシーと対症療法 
ホメオパシーが近代医学より優れているのは、「病気を対症療法的に処置しないから」と考える人は少なくありません。僕もそう思っていますが、たとえホメオパシーが対症療法的ではない医学だとしても、その本質を忘れてホメオパシーとレメディーを対症療法的に用いてしまう危険性はいつでもあります。患者の要望に、個々のホメオパスがどう応えるか。これはホメオパス、患者、双方の治療に対する姿勢におおいに関係します。その点、クラシカル・ホメオパシーは、「病気を治療するのではなく、病気を持つ人間を治療する」という基本理念のもと、対症療法的な処置(symptomatic treatment)や対症療法的なレメディーの使い方は極力に避けるべきという姿勢を貫いています。たとえば、お子さんに関するこんな相談を受けたとします。「子供が急に高い熱を出したのですが…。」多くの場合、急性の子供の病気には高い熱を伴います。このとき、たいていの親がこの熱の上がり方や下がり方を非常に気に

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この間、靴下三枚を履き重ねた女性がホメオパシーを受けに来ました。どんな訳で靴下三枚を履いているのかと聞くと、それが「冷えとり靴下」と言われ、足の冷え性対策として最近流行っていると知りました。僕はびっくりしました。靴下を何枚か重ねて履くことで足の冷え性が治るのか。あるいは、靴下屋さんの販売キャンペーンなのか。
重病から来る病理的な冷え性をのぞき、日本人の若い女性が訴える冷え性は、ほとんどの場合、あまり健康的でない生活習慣が原因です。運動不足、偏った食生活や家庭と仕事の忙しさとストレスによって、身体のバランスを守る治癒力と生命力が弱り、代謝や血行が悪くなります。そうすると生命力が身体の中心にある大事な臓器の機能を守るために、主にそちらに血を流して、中心から離れている足や手に、充分温かい血液を送れる余裕がなくなるのです。

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