Blog

健全な食生活というのは?(その5) 
今年1月のブログ「ヘルシーフードブームと健康食主義を超えて」の中で特に強調したかったのは、人間の食生活を、いわゆる栄養摂取という側面ではなく、大きな宇宙的な生命力とエネルギーを享受する循環の中で捉えなければならないということです。体という機械が故障することなく働き続けるために、ガソリンのように栄養分をたっぷり取らなければならない、という考え方では、食生活の一番表面的な、物質的な側面しか理解できません。食べることはただの栄養摂取ではなく、ある生き物(植物、動物など)の命やエネルギーを頂き、それを自分の生きるエネルギーや生命力に置き換えることです。

READ MORE

健全な食生活というのは?(その4)
放射能、農薬、BPA、水銀などの有害物質に食品が汚染されているかどうか、実際にどれほどの量が含まれているか、危険かどうかについて生産者に問い合わせると、全く応答しない会社もありますが、多くの場合「国の制限値以下ですので安心してください」という答えが戻ってきます。「制限値以下」であることは当たり前の話ですが、何を根拠に「安心してください」と言えるのか、僕はいつも聞きたくなります。もちろん、規制や制限値が全くないよりは、何らかの(そしてできるだけ厳しい)制限値はあるべきです。けれども、制限値と人間の健康の関係を突き詰めて考えると、「制限値」という考え方自体、かなり制限された意味しか持っていません。その理由は大きく三つあります。
① 体調の個人差
② 複数の有害物質の同時摂取と複合作用
③ 一生の間の接収による長期的負担

READ MORE

健全な食生活とは?(その3)
前回のブログでは、食材汚染の例として主に農薬の話を取り上げました。食材作りと環境汚染がどれほど複雑に繋がり、また絡み合っているかについて、もう少し視野を広げつつ理解を深めてほしいので、今回のブログでは幾つかの具体例に触れていこうと思います。ここに挙げた例の共通点は、ヨーロッパと日本における認知度の違いです。ヨーロッパでは、それなりに社会教養のもつ人たちの間でよく知られ、マスコミにも頻繁に登場し、学校教育でも扱われるなど、政治的問題や社会問題として論じられているのに対して、日本では、専門家の間ではよく知られても、社会的常識、政治的なレベルでは、ほとんど取り上げられておらず、また論議もありません。 ◆ 硝酸態窒素

READ MORE

健全な食生活というのは?(その2)
健全な食生活を送るうえで、有害物質で汚染された食材や食品は食べないほうがいい。いうまでもなく、誰でも分かる当たり前のことですが、一番のポイントになるのが、食品にどんな有害物質が含まれているのかを知ることです。その情報や知識がなければ、汚染された食品を避けることができません。これから書くのは、時々話題になる、生産者の不正やミスによる食品スキャンダルや過去の有名な食品汚染事件(水俣病、イタイイタイ病、森永ヒ素事件、カネミ油症事件など)ではありません。私たちの身近なところで、毎日当たり前のように、静かで潜行的に進んでいる食品汚染の事です。

READ MORE

Homeopathy on farms can make happy herds.
「農業におけるホメオパシーが、幸せな家畜を育てられるか?」という番組が、先日の2月4日にBBC Radio 4 FM で放送されました。イギリスのオーガニック農家が、ホメオパシーを牧畜のためにどのように生かしているかを紹介する内容でした。インタビューを織り交ぜた面白くて短い(3.32min)番組ですので、ご紹介します。(イギリス英語のヒヤリング練習にもなります。)
Can homeopathy on farms make happy herds? 日本ではペットのためのホメオパシーの話をよく聞きます。ヨーロッパでは、ホメオパシーは昔から、牧畜(主に馬、牛、豚)のためにも使用されてきました。残されたホメオパシー獣医学の書物の数からも分かるように、ホメオパシーによる家畜の治療は盛んに行われました。

READ MORE

2015.11.24

ついでに

宮崎光弘先生に招かれて、先週の金曜日に多摩美術大学の情報デザイン学科のゼミで、「地球レベルで健康のことを考える」というタイトルで、講義をしてきました。話の後、健康をテーマに、学生たちが取り組んでいる作品について、一人ずづ講評会を行いました。日本育ちの若者たちが、どのように健康をとらえているかを間近に感じることができたのは、僕にとっても面白い体験でした。宮崎光弘先生、この機会を与えていただき、ありがとうございます。

READ MORE

2015.07.05

ついでに

海が話しかけてくる

READ MORE