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1833年に出版されたオルガン第五版の前書きに、これまでの医学(アロパシー医学)と薬について、ハーネマンは以下のよう書いています。「従来のアロパシー医学は、投与している薬の長期的な、多くの場合恐るべき影響を知らない。そして色々な作用物質を混ぜて同時に治療に使うことによって、その影響をわざわざ分からなくするようにも見える。こういった強い薬を、多くの場合長期間、頻繁に繰り返し、大量に投与することによって、従来のアロパシー医学は患者の身体を傷めつける。さらに長年にわたる使用によって身体に、場合によっては、根絶できない新たな病気を植え付ける。」もちろん、ハーネマンがホメオパシー医学を形にした19世紀初頭に、アロパシー医学が治療に用いた薬剤と、近頃の製薬会社が近代医学のために作っている薬は大いに違います。1800年頃にヨーロッパで使われた薬剤は主にハーブの抽出物や自然界にある毒物(砒素、水銀、硫黄、阿片など)を素材にして、医師や薬屋が工房レベルで作られたのに

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「ホメオパシーを救急治療に使う病院の実例がありますか?」前回、ホメオパシーと救急医療について書いたところ、ブログの読者からこのような質問を頂きました。日本ではそういう病院の話は未だ聞いていませんが、オーストリアやインドには、救急医療にホメオパシーを併用し、その臨床経験や成果を本にまとめている医者がいます。もっと知りたい人のために、ここで二冊の本を紹介します。

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今年9月にベルリンに滞在したとき、一日遠足で、旧東ドイツにあるケーテン(Köthen)という街を訪ねました。ヨハン・ゼバスティアン・バッハ(Johann Sebastian Bach)が1717ー1723年に宮廷楽長を勤めたことから、日本のクラシック音楽のファンにも良く知られ、日本人の観光客も多い街です。あまり知られていないのは、バッハのおよそ100年後に、ホメオパシーの設立者、サムエル・ハーネマンが1821年から1835年までケーテンに住んでいたことです。引っ越しの非常に多い人生(20回以上!)の中、いちばん長く一カ所に住んでいたのは、ケーテンでの15年間でした。日々の忙しい診療の傍ら、ホメオパシーの研究を続けながら、「慢性病」(Die chronischen Krankheiten )の5巻、そしてオルガノンの第3、4、5改正版を出版しました。

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ドイツ・バイエルン州の国営放送(BR, Bayerisches Fernsehen)が、2013年4月22日に、「知の魅惑」(Faszination Wissen)というシリーズの中で放映した、ホメオパシーについてのドキュメンタリーを紹介します。タイトルは「オパシーは医学なのか、医学もどきなのか?」(Homöopathie - Medizin oder Mogelpackung?)一般的なホメオパシーの賛否両論を出発点にして、この番組が分かりやすい形で、ホメオパシーの有効無効にまつわる、幾つかの最近の臨床治験を紹介しています。個人的に特に印象深かったのは、以下の四つの部分でした。畜産にホメオパシーを取り入れる Birgit Gnadlさんの仕事。牛の病気をホメオパシーのレメディーで治しながら、多くの畜産の現場で大量に使われている抗生剤が、殆んど不必要になっています。

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2014.06.30

ついでに

僕の大好きな原始林です。アメリカのカウアイ島にある、世界の最もウェットなスポットの一つです。

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4月をもって東京の診療所が京都へ移転します。
日本でホメオパシー診療を始めて10年、京都、東京の2カ所で診療所を設けて8年になりました。おかげさまで、ドイツ本国で伝わってきたクラシカル・ホメオパシーの理念と方法をアレンジすることなく、日本で受診できる数少ない診療所として認知していただき、昨今ではクライアントがとても増えて来ました。このたび、より質の高い診療のため、診療所を京都に集約させることを決めました。京都と東京を移動する時間とエネルギーが減った分、より集中して落ち着いた形で診療できると思います。東京で診療を受けている方のためには、定期的に東京出張を設けて診療を継続します。

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