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インフルエンザ治療のホメオパシーの原理について
インフルエンザ予防接種の賛否(4)
インフルエンザが流行れば、誰もが普段の生活の中でそのウイルスとの接触があります。その際に感染する(=病気になる)かどうかは、自分の調子によります。ほとんどの人・ほとんどの場合は、呼吸器の粘膜において免疫系が十分に働くことで、体に入ってきたウイルスは大した悪さができません。その人の調子がたまたま今ひとつなら、あるいは体質的にそのウイルスに弱い人なら、ウイルスは体内で増殖し、広がる可能性が出てきます。こうしてウイルスに感染すると、さまざまな症状が出ます。節々が痛い。頭痛。寒気。熱。吐き気。喉の痛みや咳など。多くの人はこれらの症状を、ウイルスによって引き起こされる「妨害」と考えます(近代医学の考え方です)。
しかし、その事実は少し違います。ウイルスが体内で増殖し始めた瞬間から、もともと身体に備わっている自然治癒力と免疫力は、ウイルスの侵入に対して働いています。病気のしんどい症状として我々が体験するものは、ウイルスの悪行というより、そのウイルスに反応する病人の自己治癒力と免疫力の働きによるものです。病人のあらゆる症状は、調子を失い病んだ生命力が、その調子を取り戻すための働きとプロセスの表れです。こうした過程は、疾患や病原体によってもたらされる受け身的な苦しみではなく、病気を乗り越えようとする患者本人の自然治癒力がもたらす、積極的な反応であり、体の働きなのです。
病気を早くきちんと治すためには、この自然治癒力の働きを応援し、十分に発揮させるのが最も妥当な方法です。そのため、ホメオパスは(ウイルスの攻撃と治癒力の反応による)すべての心身の変化(=症状)を詳細かつ包括的に把握します。この症状の把握においては、より一般的なインフルエンザの症状(大半の人が示す症状)よりも、それぞれの患者がより個別に体験する、独特な症状の方を重視します。例えば、発熱してから喉の渇きがなくなった、悪寒の時にだけ節々の痛みを感じる、といったものです。こうしたホメオパシーに特有の診察については、かつてブログで紹介しましたので、ここでは深く触れません。
例えば以下のブログを参照。
クラシカル・ホメオパシーの特徴2
抗自然と従自然。Covid-19の治療について。
風邪は「移る」ものなのか、「引く」ものなのか?
近代医学にとって、ホメオパシーの「理解し難い」ところとは?
患者個人に特有の様子(複数の症状から成る全体像)を把握した後、ホメオパスはその全体像にできるだけよく似た症状を持つレメディを探します。「似ているレメディ」という言い方について、簡単に説明しましょう。
「似たものが似たものを治す」「similia similibus curantur」「like cures like」――ホメオパシーは類似の法則を踏まえた医学です。健康な人に投与した際に独特な症状や心身の変化を引き起こすことが出来るものは、その症状を持つ人を治すことが出来る、という原理です。この法則は、ホメオパシー医学の発祥から今日まで、少しも変わらずに、あらゆる患者と病気の治療の基盤を成しています。
では、ホメオパスたちはどのようにして、それそれのレメディの症状像や、その作用のスペクトルを知るのでしょうか?実は、ホメオパスたちは自らを実験台にして、レメディのプルービングを行い、あるレメディが健康な人にどんな症状を引き起こすのかを調べてきました。(プルービングの詳しい説明)こうして体験的に得た知識やデータを、ホメオパスは臨床に活かしています。健康な人にある症状を起こしたレメディが、似た症状で悩む患者に治癒をもたらし、そのレメディについての知識がさらに認められ、蓄積されていくのです。ホメオパシー医学が始まってから200年もの間、たくさんの国のホメオパスたちによるプルービングと臨床経験を通じて、認証科学的に集まった、そして体系的に整理されたデータが、ホメオパシーの薬物学(Materia Medica)としてまとめられています。
つまり、ホメオパシーの薬物学と、それを踏まえた効果的な治療は、認証科学的に裏付けられているのです。100年以上前にスペイン風邪の患者を治療したホメオパスたちと、現在インフルエンザ(や他の病気)の治療に取り組むホメオパスたちは、全く同じ原則に基づいて医術を実践しています。不変の原則と認証科学に基づくこの薬物学の圧倒的な厚みは、ホメオパスたちの自信と治療の効果の豊かな土台になっています。
したがって、インフルエンザはホメオパスにとって、ことさらに恐れるべき病気や絶対に避けなければならない病気ではないし、その治療は(他の感染症と同様に)とりたてて厄介でも複雑でもありません。200年の歴史を通じて培われてきた確かな治療方法があるからです。だからこそホメオパスは、安全性や有効性が十分に保証されていない予防接種をお勧めしないのです。
なお、ホメオパシーは感染症の予防にも力を発揮します。この「ホメオプロフィラクシス」(Homeoprophylaxis)について、次回のブログで書きたいと思います。
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