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7月のガン治療についてのブログを読んだ後、友達が興味深いインタビューを指摘してくれました。慶応大学の近藤誠医師が西洋医学の普通のガン治療の問題点について述べています。

「医療は恫喝産業、恐怖産業だと実感するのです」と語る、近藤医師の立場が大事な示唆に富んでいるので、たくさんの人に読んで欲しいです。PDFとしてダウンロードしてください。(慶大・近藤誠医師が直言、ZAKZAK 2013年7月10日)ついでに、このテーマと関連の研究発表を紹介します。アメリカの優秀な専門家チームが「ガンの過剰診断と過剰治療。改善への契機」という見解をまとめています。(Overdiagnosis and Overtreatment in Cancer. An Opportunity for Improvement, JAMA The Journal of the American Medical Association, July 29, 2013 )。朝日新聞にも簡単に紹介されました。(無害腫瘍「がんと呼ばないで」 過剰診療防止へ米研究所、朝日新聞デジタル、2013年7月30日)こちらもPDFとして

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ホメオパシーから見た、ガン治療の主要点
“But cutting off an apple does not cure an apple tree of growing apples”という言葉があります。ロンドンにおいて偉大な業績を残したホメオパス、ジェムス・コンプトン・バーネット(James Compton Burnett, 1840-1901)の言葉で、「レメディーによる腫瘍の治癒の可能性」(Curability of Tumors by Medicines, London 1893)という出版物の中に書かれたものです。英語の場合は非常にコンパクトで分かりやすいのですが、日本語に直してみるとちょっと回りくどい表現になります。「りんごの実を切り取ることによって、その木がりんごを作り続けることは治らない」あるいは「りんごの実を切り取っても、その木は実らせ続けることを止めません」になるでしょうか。

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僕が名刺やHPで使っている「Heilpraktiker(ハイルプラクティカ)」というドイツ語の肩書きは、どういう意味なのかと聞かれることがありますので、ここで説明します。
「Heilpraktiker」というタイトルは、国が与える医療免許を持つ治療師を意味しています。法的に正確な翻訳は、「医術従事免許」を持つ「医術従事者」になります。
ドイツでは約80年前から、医療を職業とする人のために、2種類の医療免許があります。「医師免許」と「医術従事許可」です。前者は主に西洋医学を専門とする医者が必要とする免許で、後者が主に代替医療を手段として医療を行う医師のための免許です。方法論が違っても、具体的な医療に関しては両方の免許が許す医療行為の範囲がほぼ一緒

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医療費と経営学のヒント
簡単な例で考えてみましょうか。タイムマシンに乗って僕が中学生になったとしましょう。その僕が自分のお小遣いで、一週間分の家族のおやつを買ってきたとします。翌週もまた、同じように同じスーパーで家族のおやつを買いに行きますが、今度はお母さんが彼女の財布を持たしてくれました。さて、僕がおやつに使う出費はどちらの週が高いと思いますか。
誰でも自分の財布から払わなければならない場合、その出費を出来るだけ節約するような関心が自然に、かつ強く湧いてきます。僕だって同じです。それが経営学のコモンセンスの一つ。残念ながら、この単純な知恵が現代の医療制度にあまり生かされていないように思います。

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高齢化(前掲載を参照)に加えて、医療費増加のもう一つ大きな原因として、「医療技術の高度化」や「医療技術の進歩」が挙げられています。大切なのは、この言葉を文字通りに理解することです。医療の進歩と高度化の話ではないんですね。医療技術の進歩の話です。常識で考えれば、どんな分野でも、より高度な技術がより良い結果をもたらします。それが進歩というものです。医学の分野で言えば、医療技術の高度化や進歩によって、医療の質、もっとわかりやすくいえば、「治療」の質がよくなるはずです。治療の質が良くなるということは、病気がより早く、より確かに治るということです。病気が(これまでと比べれば)より早く、より確かに治れば、その治療に使う医療技術がちょっと高くなっても、その結果として、効率が良くなり、最終的にコストが高くなるはずがありません。

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9月の終わりに日本の厚生労働省が2010年度の国民医療費を発表しました。(厚労省のHPを参照)過去最高の34.8兆円に上ったそうです。1989年度(平成元年)の19.7兆円と比べれば、21年で75%増えました。全人口の一人当たり、27万2600円になります。日本の国民所得に占める国民医療費の割合も過去最高の9.90%に上昇しました。(図)国民医療費と対国民所得比の年次推移(厚労省のHPより)他の生活費の増加に比べ、余りにもかけ離れた、止めようがないようにみえる医療費の膨らみ方の背景として、以下の原因がよく挙げられています。
高齢化に加え医療技術の高度化が進んだ影響が大きいという。
(朝日新聞)
高齢化や診療報酬の引き上げ、医療技術の高度化が主な要因。
(時事通信)
高齢化が進んだほか、医療技術の進歩を受けて治療費が膨らんでいることが主因。(毎日新聞)

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日本郵便とドイツ郵便(Deutsche Post)が発行している切手のモチーフを比べて見ると、一つの大きな違いが目立ちます。ドイツの郵便切手がよく人物をモチーフにするのに対して、日本は人物をテーマにしている切手が殆んどありません。その反面、日本の大好きな植物とお花の切手が、ドイツでは割合少ないのです。
ドイツ郵便がどういう人物を切手に載せるかと言えば、それぞれの分野(文化、文学、芸術、科学、スポーツ、政治、学術,実業)での功績が広く認められている、過去と現代の偉人です。その中で今回紹介したいのは、ホメオパシーの設立者サムエル・ハーネマン(Samuel Hahnemann)の切手です。

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