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健全な食生活というのは?(その1)
「医食同源」が指し示すように、健康を維持したり、病気を治す上で、食はとても大事な要因です。治療中の患者には、必要に応じて、はっきりしたアドバイスやNGを出します。もちろん、こういう医療的な食生活の相談は、あくまでもケースバイケースで個人的に行うべき話です。 それとはすこし違い、最近、一般的に食と健康についての意識がとても高まっています。特にドイツ、日本、アメリカのような、お店で買える食べ物や食材が溢れる豊かな国では、食事、食べ物、食材などを「体に良い」というセリフに乗せて宣伝したり、論じたり、評価したりすることが著しく頻繁になりました。ほとんどの食材に、それなりの健康説や健康論がついてまわります。お茶には抗がん作用がある。肉の食べ過ぎは発ガンの可能性を高める。オクラがコレステロールを抑える。玉ねぎが血液をサラサラにするし、豆腐を食べれば不妊治療にいい、などなど。なにが、なぜ、どんな風にヘルシーなのか、栄養士の専門分野ではなく、主婦や一般人の日常茶飯事になリました。

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●● からだの声が聞こえない

自分の身体の声を聞く。子供にとっては特に学んだ記憶もないような、自然に与えられている単純な能力ですが、大人になった途端、得てして難しくなることが多いものです。

このごろの教育システムでは、多くの人が、自分の五感で感じることより、活字やテレビ、ネットなどのメディアによって提供、配布される情報を信じるように育てられています。経験や感受性より、知識や情報を優先する現代社会において、病気になった時に突然、「身体の声を聞く」と言われても簡単ではないのは当然です。そのときの自分の感覚を信じて従うよりは、頭にインプットされている常識的な知識やマニュアル、あるいはどこかで見聞きした一般的なアドバイスに従う方が安心です。それが権威ある専門家のアドバイスとなれば、大多数の人は自分の感性など顧みず、勧められた方向に走りがちになります。とはいえ、早く元気になりたかったら、自分の感覚、もっと大きくいえば自分の主体性や個人性を大事にする必要があります。体調の崩し方も自然治癒力の働きも人によって違います。ですから自分の感覚を信じ、体の声に従って飲んだり食べたりするのは、たとえ常

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「早く元気になるため、病気にならないために、どんな食生活やダイエットがお勧めですか。」と聞かれることがあります。簡単な質問のように見えますが、そう単純に答えられません。なぜなら、その人にあった健康的な食生活は、その人の中に見出すもので、一般的なガイドラインはあてにならないと僕は確信するからです。100人いれば、100通りの健康的な食生活があります。万人に効くダイエット、といった類の話は、どれほど優れた専門家たちが勧めようとも僕は眉間に皺を寄せます。医食同源という言葉が示すように、健康と食生活は深く繋がっていますが、そのつながりは極めて個人的で多様なのです。
●● 食の好き嫌いとレメディーの選び方
ホメオパシーの診察では、必ず患者の食生活についても話します。その目的は、患者に健康的なダイエットを勧めるためではなく、飲食に関する本人の好き嫌いや習慣を理解するためです。

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